第16回:厚さ3cmの壁と本格プリンター。クリックポストと顔料インクで守る「届いた瞬間の感動」

創業の軌跡
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実店舗を持たないネットショップにとって、お客様が初めて商品に直接触れる「発送箱の到着」は、お店の玄関を開ける瞬間と同じです

どれだけ美味しい豆を仕入れ、STORESで安全なレジを整えても、届いたパッケージが汚れていたり、送料が高すぎて購入を諦められてしまっては意味がありません

今回は、ネットショップ運営の隠れた難所である「送料とサイズ制限」、そしてデザインを完璧な状態で届けるための『プリンターへの投資』についてお話しします。

60サイズは1,000円超え。「送料の壁」を打ち破るクリックポスト

ネットショッピングでカートに商品を入れたものの、最後の決済画面で「送料:1,000円」と表示されて購入をやめてしまった経験はありませんか?

通常の宅配便(60サイズ)で送ろうとすると、どこへ送るにも約900円〜1,000円以上の送料が発生してしまいます。当店の「はじめてのディップコーヒー テイスティングセット(1,200円)」のようなお試し商品の場合、商品代金とほぼ同額の送料がかかってしまっては、挑戦のハードルが一気に上がってしまいます。

「送料の壁で、コーヒー嫌いを克服する機会を失ってほしくない」

そう考えた私は、宅配便(60サイズ〜)ではなく、全国一律で安く届けられる「クリックポスト(ポスト投函)」を配送方法として採用しました。ポストに届くとなれば、受け取り時間を気にすることがないのも嬉しいですよね。

こうして全国どこでも手軽に「最初の一歩」を踏み出せる環境を整えたのです。

「3cmの箱」では全然ダメ。絶望から生まれた「2cmの箱」という解

しかし、クリックポストには「厚さ3cm以内」という非常に厳格なルールが存在します

これが、想像を絶するシビアな戦いでした。

最初は「厚さ3cm」と書かれた専用ダンボールを用意すれば問題ないだろうと考えていました。しかし、実際にコーヒー豆やディップバッグを詰めてフタを閉めると、箱がふっくらと膨らんでしまうのです。

さらに、雨や水濡れから商品を完璧に守るための「耐水発送袋」に箱を入れると、「3cmの箱」では実測で完全にオーバーしてしまうという事実にぶち当たりました。

「これでは郵便局の測定枠を通らず、自宅に返送されてきてしまう……」

試行錯誤の末にたどり着いた結論は、「最初から2cmの厚さの箱を用意する」ことでした。

あえて2cmの箱をベースにし、そこに中身を詰め、最後に耐水の外袋で包み込む。そうして初めて、最終的な実測サイズが「余裕を持って3cm以内」に完璧に収まるという現場のリアルを発見したのです。

雨の日でも滲まない。Canon「GX4030」を選んだ理由

梱包資材のサイズ感をクリアした次に向き合ったのが、「自作したデザインをいかに完璧な発色と状態で届けるか」でした

発送ラベルや同封するカード、パッケージシールなどを外注印刷する選択肢もありましたが、小ロットでの発注は1枚あたりのコストが跳ね上がってしまいます。かといって、家庭用の一般的なインクジェットプリンターでは、水濡れへの不安が残ります

配送中、雨の日や梅雨時期の湿度によって、宛名ラベルやカードのインクが滲んでしまったらどうでしょう?

届いた瞬間のワクワク感は台無しになり、最悪の場合、届けたいデザインとは全く違う汚れた状態で届いてしまいます

このリスクを完全にゼロにするため、私は約5万円する「Canon ギガタンク複合機 GX4030」という本格的なプリンターの導入を決断しました。

🖨️ GX4030を選んだ2つの決定打

  • 全色顔料インクで「水に強い」:顔料インクを採用しているため、万が一配送中に雨や水分が付着しても、インクが滲んだり文字が潰れたりしません。自分が作ったデザインのクリアな発色と美しさを、そのままお客様の手元まで保持できます。
  • 特大容量ギガタンクで「印刷コストを大幅削減」:インクコストが極めて安く、外注するよりも1枚あたりの印刷単価を大幅に削ることができました。

一見すると個人事業主には過剰にも思えるプリンター投資ですが、「配送トラブルのリスク回避」と「長期的な印刷コストの削減」を考えれば、絶対に譲れない選択だったのです

お客様の手元に届く「その瞬間」まで妥協しない

「送料を安くして買いやすくすること」

「2cmの箱×耐水袋で、確実に綺麗な状態でポストに届けること」

「雨の日でも滲まない、顔料インクでブランドの世界観を届けること」。

これらはすべて、画面の向こうのお客様が箱を受け取り、破り、中身を取り出す「あのワクワクする瞬間」を守るための泥臭いこだわりです

お店(STORES)が建ち、梱包と配送の仕組みも完璧に整いました

いよいよ実践編のラスト、第5のステップは 撮影とSNS・広告「味と香りの不在」を補うプロモーションです。お楽しみに!

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